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ニューヨーク・ニューヘイヴン旅行記
2007年8月17日
2007年5月にニューヨークとイェール大学のあるニューヘイヴンを観光した際の旅行記。
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ニューヨーク大学で法律の修士号を取得するため勉強していた彼女の卒業式に合わせて、ニューヨークへ約5ヶ月ぶりに行った。成績がはっきりしないうちに卒業式を行うというのも面白い話だ。あまり観光名所も登場せず有益といえる口コミ情報もないので、ニューヨーク観光情報を求めている方は他のサイトを参照されるといいだろう。一風変わったニューヨーク旅行記として読んでいただければ幸いである。この前の年末年始は今住んでいるグライフスヴァルドからロンドンへ行き、そこからアイルランド・シャノン経由で飛んだが、そのときに乗ったエアー・リンガスは乗り心地もあまり良くなく、できれば今度は使いたくないと思ったので、安く時間のあまりかからない便を選んだところ、ハンブルク発ニューヨーク行の評判上々のエミレーツ航空があり、それにした。英独のウェブ旅行会社を数社比較したところ、為替レートの関係でイギリス・ポンド決済のほうがユーロより若干安いのが不思議だった。グライフスヴァルドからハンブルクまでは電車で4時間を少し超える程度で、15分遅れでハンブルク中央駅に到着し、空港までの急行バスに乗り、チェックインも行列が無くすんなりと出来た。【写真:ハンブルク空港】ハンブルク空港は新しく、開放感のある造りだ。ドバイからの飛行機が遅れたため、出発は50分ほど遅れると告げられた。仕方が無いので駄洒落のつもりで、遅い昼食にハンバーガーを食べた。ニューヨークでは彼女が招待された法学部主催のディナーがあるというので、それに出席するために、なるべく早く着きたかったので不運だと思った。

ボーイング777型機の機内には空席が目立ち、私は3人席を1人で独占した。あまり飛行機では眠れないほうだが、場所もあるため、うとうと眠っていたのだが、いたずらかどうかわからないが、後ろの席の5歳くらいの男の子に突かれて起こされてしまった。また眠ることもできず、持ってきた本を読んだ。エミレーツ航空の印象は非常にいい。ある意味で一昔前のエコノミー・クラスのようなサービスだった。機内様の靴下やアイマスクを無料で配布し、機内食もうまかった。あとは最近の傾向として、座席も人工学的に設計されており、各座席にモニターがついていて、多種多様の映画や音楽が観られたり聴いたりすることができる。インドからの乗客が多いのだろうが、インドの各言語の音楽チャンネルがたくさんあった。出発時の遅れにかかわらず、ニューヨーク到着は定刻通りとあり、さらに好印象も持った。

前置きがかなり長くなったが、アメリカの入国審査は時間がかかることがあるので、できるだけ早く飛行機から降りて、小走りで進んだ。他にこのターミナルに到着した便が無いため、列もなく、旅行目的の確認・指紋採取・顔写真撮影全てを数分内に済ませ、すんなりとアメリカに入国できた。ターミナルにある電話で彼女に到着した旨を伝え、地下鉄ジャマイカ駅行のエアトレインに乗り込んだ。眼下にある Van Wyck Expressway はいつもながら渋滞しているな、と思った。ジャマイカ駅からマンハッタンまでE線が走っており、便利だ。目指すは西4丁目/ワシントン・スクエア駅で乗り換えの必要もない。着いた5月9日は午後7時頃で20度前後で湿度は70%とあり、地下鉄の冷房はありがたかった。時差で眠いが、そこは我慢で、着替えて、セントラル・パーク内にあるレストランへ向かった。彼女の友人数人と会い、ビュッフェ式の夕食で食べたり飲んだりした。真夜中になり、パーティーも終わり、8階にある3人部屋の彼女の学生寮に帰ることになった。

翌朝、彼女と彼女のルームメートとともに老舗デパート・メーシーズの近くにある韓国街へ昼食を食べに行く。ハングルのみの場所も多く、こう街角を曲がると場所の雰囲気が一変するのもニューヨークらしい。昼食のあと、デパートの店内をぶらぶらとする。【写真:ニューヨーク Macy*s】このあとあまりあてもなく、タイムズ・スクエアの方向へ歩いて行き、42丁目で地下鉄に乗って、ワシントン・スクエアに戻った。このように書いていると、食べているだけに見えるかもしれないが、晩は比較的有名なフランス料理店で夕飯とした。評判は良いので、料理長の新しいアイディアを食べる事の出来る testing menu にした。各コースにその一皿一皿に合ったワインもついてくる。魚介類が3皿、肉が2皿に前菜とデザートだ。感想として、何もそんなに一つの皿に盛り込まなくても、と思ってしまう凝りすぎたようなものが次から次に出てきた。あとはまだ食べ終えていないのに次のコースがくるというのも残念だった。もっともソムリエのワインの選択は素晴らしかった。

ニューヨーク大学法学部の卒業式はペン・ステーションの上に建つ Madison Square Garden で行われる。卒業生一人一人の名前が呼び出され、壇上に登るので、けっこう長時間だ。当日の朝、着替えなどで、時間がかかり、「遅れる遅れる」と慌てながら、タクシーを拾いペン・ステーションへと焦る。朝9時を少しまわったマンハッタンの渋滞状況なぞ知る由もなかったが、どうもタクシーより地下鉄の方が確実に時間通りに着いたと思う。さて、数分遅れで到着した彼女は卒業生用のホールへ行き、私は会場に行く。広い会場なので、目を凝らしてもあまりくっきりと人の区別がつかない。大型スクリーンがあるため、わかるのだが、ちょっと損をした気分になった。それよりも目が悪くなったのかもしれない。式の終了後、法学部の建物でレセプションがあるというので、行ってみたところ、チーズ・果物・パンが山のように盛りつけられていた。彼女の学友が数人いたので、私は写真撮影係に徹する。

この日の晩はオペラを鑑賞しに行く。メトロポリタン・オペラは以前に一度行ったことがあり、ヨーロッパにあるオペラ座より一回り大きいと記憶していた。また、ヨーロッパ以上にニューヨークの中流・上流階級の社交の場としての役割を果たしているようなので、券が売り切れることが多いので、できるだけ前に押さえておく必要がある。開演前にオペラ座にあるレストランで夕食だ。毎日開演までの2時間にかなりの人数を捌くのに手慣れているのだろうが、それでもウェイターは忙しそうだった。手際よく注がれた赤ワインのグラスをウェイターが去ったあとみてみると、何か浮かんでいる。コルクだ。これはさすがにいただけないので、取り替えてもらった。さてオペラはジャコモ・プッチーニ作の『三部作』 il trittico だ。初演はこのメトロポリタン・オペラで1918年だった。名の通り、各一幕『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』のオペラを3作続けて上演される。最後の『ジャンニ・スキッキ』だけ切り離されて、他の短編オペラと組み合わされることが多くなってしまったが、久々に原作通り、プッチーニの意図通りに『三部作』として上演されることになったのだ。また『ジャンニ・スキッキ』のラウレッタのアーリア O mio babbino caro は有名で、題名は知らないが、聴いたことはあるという方が多いと想像する。オペラの内容は左のウィキペディア記事へのリンクを参照していただきたい。ニューヨークのメトロポリタン・オペラで圧巻と言えるのは、幕があがれば必ず拍手が起こる、いずれも見事に出来ている舞台だ。

次の日はニューヘイヴンにある彼女の母校イェール大学を見学する。朝10時07分グランド・セントラル駅発の列車に乗る。コネチカット州から通勤する人が多いのか、朝晩は運行頻度は高いが、それ以外の時間帯は1時間に1本だ。電車の高速化にはあまり積極的ではないアメリカなので、ニューヨークからニューヘイヴンまで約2時間だ。電車好きだから苦にならない。海に直接面して走る区間は短いが、それでも車窓は楽しめた。ニューヘイヴンは昔造船や工業中心の町だったので、脱工業化によって景気が悪くなってあまり治安が良くない場所もあるというので、タクシーでイェール大学の建物が多くあるところまで行く。写真:ニューヘイヴン(ニューヘイブン・ニューヘヴン・ニューヘブン)の街並最初の印象は、まるでオックスフォードを数倍大きくしたようなもの、というのだった。晴天で清々しい日ではあったが、案の定、私はひどい花粉症に悩まされた。イェール大学では最近資金が増えて、キャンパスのあちらこちらで増改築が進められているという話だ。昼食は、もう学期が終わり、学生も家に帰る時期なので、彼女は外に立っていた大学関係者にどのカレッジがいいか訊いたところ、 Berkeley College がまだ開いていてるということで、そちらに向かい、ドアが開いたところを逃さずにカレッジ内に入った。一定料金で食べ放題なので、どちらかというとたくさん食べるのでうれしく、数回デザートとコーヒーを取りに行ってしまった。現役学部生が案内役を努める大学ツアーに参加してカレッジや図書館を廻る。絵葉書になりそうな、 Branford College に案内され、そのあとは公開されているグーテンベルク聖書の初版を始め貴重な蔵書が収められている Beinecke Library を訪問する。ニューヨークから比べるとやはり緑が多く落ち着いていて、勉強には適しているだろう。夕方に彼女の学部生時代の友人Vと会い、ニューヘイヴン名物と言えば、「ピザ」というので、イタリア街ともいえる通りのレストランへ行った。なんでも分厚いピザ生地が多いアメリカでは珍しく薄い生地が使われるらしく、またアメリカで初めてピザが作られた町だと言う。日が暮れ始めた頃行ってみると、行列ができていて、待つこと約30分で店内に入る。蛤が具のピザがあり、チーズとよく絡み旨かった。午後10時過ぎの電車に乗り、ニューヨークへ戻る。さすがに疲れた。

今日はドイツに帰る日だが、出発は午後11時なので、昼頃にエンパイアステートビルの展望階へ行き、午後にはオックスフォードの同じカレッジで法律を勉強していたDと会う予定だ。ニューヨークには何回も来たことがあるのだが、エンパイアステートビルに行ったことはまだなかった。天気には恵まれ、今日も「雲一つない」晴天だ。平日の昼食の時間帯というせいだろうか、かなり列が出来ているだろうと思って、事前にエンパイアステートビルのウェブサイトで入場券を買って、気負い込んでいったところ、行列もなく、すぐにエレベーターで展望階まで行けた。風が強く感じられたが、見晴らしはやはり素晴らしい。写真を撮り、どの建物が何の建物か話し合ったり、彼女の学生寮を探したりして楽しんだ。エンパイアステートビルから降りて、ブロードウェイを歩く。目指すのはユニヨン・スクエア近くにある、パリに本店を構えるチョコレート屋だ。前日の蛤ピザのおかげで、午後3時くらいまでは全く空腹感を覚えなかったが、さすがに4時近くなると何か食べたくなる。ワシントン・スクエアには屋台がたくさん出ていて、その内の一つが南インドの料理ドーサを作るというのだ。行ってみると飄々とした風貌のおじさんがいた。スリランカ出身ということだ。マサラ・ドーサを買い、食べた。1人あたり4ドルというのは、屋台の値段からすると少々高めだが、それでも美味かったので、文句はない。友人DとNと会って、Dおすすめの店がウェスト・ヴィレッジにあると言うので、行ってみたが混んでいて違う場所を探すことになった。カタルーニャがテーマの喫茶店に入った。コーヒーを飲みながら雑談に耽る。そろそろ飛行場へ向かう時間となり、一度彼女の部屋に戻り、荷物を詰めて、地下鉄に乗る。帰りの飛行機もがら空きで充分に眠れた。

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