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ヨーロッパ鉄道旅行
最終更新2008年9月12日
常々ヨーロッパ旅行には「電車が一番」と主張しているので、特に仏独の鉄道会社のウェブサイト上での切符の買い方や座席の指定また旅行中に留意する点などについて、体験をもとに書いていく。状況がかわりしだい、このページを更新していくつもりだが、最新の情報は文章中のリンクなどを参照して頂きたい。このページの内容はいくつかの『項目』(ページ内リンク)に分かれており、順次書き足してゆくつもりだ。なお、直接間接を問わず、当サイトで提供された情報を使用することから生じるすべての損失・損害についてその種類を問わず当サイトは一切の責任を負いかねることをここに明記する。
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ヨーロッパ鉄道旅行の情報を提供するウェブサイトは数多くある。そのうちで、鉄道パスや特定区間の切符を購入するのであれば、まず Rail Europe のウェブサイトを最初に閲覧することを薦める。またサイトや掲示板の中では白川純氏が管理するウェブサイトで詳しい情報を得られることができ、また掲示板では地球の歩き方:鉄道の旅が便利だ。

【写真】ハンブルク中央駅
ドイツ
ハンブルク中央駅

 

時刻表は書店で手に入る、 Thomas Cook のヨーロッパ鉄道時刻表が、何週間か常に電車で移動する場合には便利だ。インターネットでの時刻表は Deutsche Bahn (ドイツ鉄道)のウェブサイトが一番使いやすい。最初の Von に出発駅、 Nach に到着駅、往路 Hinfahrt の日付を Datum に入力し、 Zeit に時刻を入力し、 Abfahrt (出発時刻)か Ankunft (到着時刻)を選び、また同じ要領で必要であれば復路 Rückfahrt の日付と時刻を打ち込み、 Suche starten をクリックすると、時刻表が表示される。ドイツ国内の時刻表だけではなく、ほぼヨーロッパ全土を網羅している。駅では電光掲示板や紙の時刻表が貼りだされている。

 

Eurail (ユーレイル)パスはヨーロッパを長い期間鉄道主体で移動するときに便利だ。座席指定、寝台列車や特急の場合、追加料金か必要なことがある。それでも、長距離移動を期間内に何回かすれば元が取れる。もし、ヨーロッパ内の2都市間を移動するのであれば、パスではなく個別に切符を買ったほうが安上がりということもある。なお、ヨーロッパに6ヶ月以上住んでいる場合は、ユーレイルパスに似たインターレイルを買うことになる。パスにも有効期間や国別・エリア別などいろいろ種類があるので、行く国や旅程を基に最適な鉄道バスを、各掲示板や旅行会社のウェブサイトを参照しつつ、買うことをすすめる。

 

各鉄道会社のウェブサイトで事前に乗車券を購入するのが安くて確実な方法だろう。わかる言語の関係でこれまでイギリス、フランス国鉄とドイツ鉄道のウェブサイトを数回使ったことがあるので、この3カ国を中心に進めていく。一般的に変更不可・払い戻し不可(あるいは悪条件)の切符が一番安い。以下のサイトでの購入方法は変更されることもあり、あくまでも購買者が自己責任で鉄道会社との契約に合意しリスクを負うことになる。

 

ウェブで切符購入:イギリス

イギリスは旧国鉄の British Rail が分割民営化されたので、電車を運行する会社が多い。運行状況や切符の価格などについては National Rail Enquiries を参照するといい。切符は www.thetrainline.co.uk で購入できるが、各鉄道会社のウェブサイトでより安く買えることがある。長距離で観光のため乗る電車は次の数社だ。まずロンドンからヨークなどイングランド北東部を経てスコットランド・エジンバラの路線を運営する National Express: East Coast が挙げられる。ロンドンからマンチェスター・リバプール方面や湖水地方を含むイングランド北西部を経て、グラスゴーに到るルートは Virgin Trains 、ウェールズ方面は First Great Western が運営する。 www.thetrainline.co.uk のウェブサイトで英国内での切符を手配するときには

1)画面中央にある What would you like to do today? の下にある buy train tickets : UK を選ぶ。

2)面倒ではあるがこの時点で会員登録をしなければならない。記入事項は名・姓・電子メールアドレス・任意のパスワード・パスワードの確認。

3)旅程の記入。出発駅(必須)・到着駅(必須)・片道か往復(必須)・乗り換えなしあるいはすべてのルートを表示・ある駅を経由する/経由しない・出発日の日付(日/月)・出発時刻か到着時刻と時刻指定・任意で復路も同じく指定する・人数。

4)時刻表と運賃表示。多種の切符があるため、往復の場合、片道を2回買ったほうが安い場合がある。乗りたい電車と運賃を選ぶ。運賃体系が他のヨーロッパの鉄道より複雑なため、時間帯を変えたりすると料金にかなり差があることもしばしばあるので、いろいろ実験する価値がある。

5)旅程の確認。

6)発券の条件等。同意する。

7)発券方法。ロンドン等の大きな駅であれば fastticket という自販機での印刷となる。このとき、後に画面に表示される番号と購入時使用したクレジットカードが必要になる。

8)支払い方法。

9)確認。

10)切符の発券番号など。電子メールが届くはずだ。

 

ウェブで切符購入:フランス(SNCF

フランス SNCF (フランス国鉄)の高速鉄道網は発達しているので、フランス旅行時に電車は非常に便利だ。また上記のウェブページでフランス国内はもちろん、フランス発着であればユーロスターやタリスをはじめ国際列車の切符をウェブ割引を含めて購入できる。フランス国外での区間の切符も購入可能の場合もあるので、国際列車の券を買う場合は一番最初にみてみるべきサイトだ。一応日本に住んでいるのであれば、 raileurope.com で切符を買うようになっているが、クレジットカード決済・切符の印刷あるいは切符購入番号の電子メールでの送付および駅の自販機で発券の場合は問題ないように思える。それに割引になっている Prem's という種類の切符は SNCF ウェブサイト上でしか販売されていない模様だ。欧州在住なので日本から実際に予約をしたことはないので確証はないが、掲示板の書き込みなどを読むかぎり問題は発生していないようだ。運賃は時間・経路・電車の種類によって変わるので、日時に幅を持たせて検索するのも一案だ。 Sélectionnez le pays de réception ou de retrait des billets と表示されたらフランスを選択すべきだろう。そして現地発券を選ぶといいだろう。通常運賃 tarif normal の場合、券は郵送されるか、自販機で発券か、窓口での発券となる。 Prem's は即印刷可能だ。


例:パリ>マルセーユの切符を買おう。

往路:2008年7月25日 12時頃
復路:2008年7月30日 17時頃


2等車で充分だな

1) Voyages-SNCF のウェブサイトで画面左側の Réservez votre voyage の下で通常「電車」 train となっている。
 Départ出発駅
 Arrivée 到着駅
 Aller le 往路の出発日(日日・月月・年年年年)
 Retour le 復路の出発日
 à partir de 出発時刻
 Continuer をクリック。

2)Aller Simple 片道のみ
 Aller-Retour 往復
 Tous les trains 乗換もありうるすべての旅程
 Trajet direct 乗換なしの電車のみ
 Trajet via ・・・経由の電車
 Qui participe à ce voyage? 旅行者について
 Nombre de passagers 人数
 Code Offre Speciale 割引コード
  旅行者ごとに
 26-59 ans ... 年齢
 carte et abonnement 割引カードなど
 Carte de Fidélité 特典・ポイントカード
 Comment souhaitez-vous voyager?
 Votre confort 2等/1等
  2e classe 2等
  1e classe 1等
 Votre voyage est 旅行の目的
  Personnel 個人
  Professionel 商用
 Sélectionnez le pays de réception ou de retrait des billets 切符を発券するないし受け取る国(即印刷できる切符でない場合にはフランスを選択)
Rechercher をクリック

3)時刻表と運賃が表示される。
 Départ à 出発時刻
 Meilleur prix 各便の一番安い運賃
 Durée 到着までの時間
運賃は背景色がオレンジだと安く、灰色だと高いと一見で分かるようになっている。同じ列車であっても、いろいろな種類の切符がある。



14時13分発が一番安く、3時間8分で到着する


50ユーロの PREM'S にしよう。

さて窓側にしよう。Fenêtre をクリック
次に Valider cet aller で復路を選ぼう

マルセーユ19時28分発が一番安い


『禅』にしよう・・・

保険は必要なし

 PREM'S: Billet non échangeable, non remboursable
  変更不可払戻なし
 A saisir, dernières places disponibles!
  空席残りわずか、予約するなら今!
 LOISIR: Service d'échange et de remboursement gratuit jusqu'à la veille du départ, avec retenue de 10€ le jour du départ, non échangeable et non remboursable après départ
  前日まで無料で変更可でキャンセル料もなし、当日であれば手数料10ユーロだが列車出発後は変更不可で払戻なし
 PRO 2NDE: Service d'échange et de remboursement gratuit jusqu'au départ, sous conditions après départ
  出発まで無料で変更可でキャンセル料もなし、出発後の変更および払戻は条件による
 Voyagez en 1e classe!!
  1等車での旅行はいかがですか?
 Choisir ma place
  席を選ぶ
  Indifférent
   どこでも構わない
  Fenêtre
   窓側
  Couloir
   通路側
  Salle haute
   2階
  Salle basse
   1階
決まったら、この往路を選ぶ (Valider cet aller) をクリック、往復切符購入の際は復路の切符を買う事になる。この復路は iDTGV という電車だ。2つのゾーンがあり、音楽などのサービスがあるのが iDzap で静かな『禅』な空間は iDzen と呼ばれる。決まったら Choisir ce retour をクリックする

4)列車の確認とキャンセル保険に加入するかどうか、と質問される。画面一番上に往路の旅程が表示される。削除したいときには Supprimer をクリックする。2種類の保険がある。
 Retard, vols de bagages, rapatriement, assurez-vous pour 1,80€ par voyageur !
  旅行者1人あたり1.80ユーロで遅延、盗難あるいは家までの送還費の保険。
 Souhaitez-vous souscrire l'assurance annulation pour ce voyage ?
  列車に乗り遅れた場合の保険。旅行者1人あたり片道につき2等で2.60ユーロ、1等で3.00ユーロ。
海外旅行保険に加入していれば特別にこの保険に加入しなくてもいいと思う。

5)切符の発券方法。自販機か印刷を選ぶべきだろう。
 Choisissez comment retirer votre billet
  発券方法を選ぶ
 Confirmez votre commande en payant en ligne et choisissez de:
  オンラインによる支払いを使用しての予約の確認と発券方法:
姓・名・電子メール等の情報を入力する。

6)支払い画面。

7)支払い完了と切符発券の際必要な事について書かれている。自販機での発券の場合は購入時のクレジットカードが必要だ。自分で印刷した乗車券には生年月日が名前とともに表示されており、検札時に写真入りの身分証明書(通常はパスポート)が必要となる。

 

【写真】ドイツ鉄道の車両。ベルリン中央駅にて撮影
ドイツ鉄道 IC 車両
ベルリン中央駅にて

ウェブで切符購入:ドイツ(DB

ドイツの場合、現在民営化が議論となっている Deutsche Bahn ICE (InterCity Express) または IC (InterCity) / EC (EuroCity) を使いかつ乗車3日前以前に購入された往復切符が Sparpreis 50 と呼ばれるかたちで50%割り引かれる(つまり片道通常運賃分で往復する)。あと距離に拘らず、一律29ユーロの片道切符(2等)が限られた数だけあるので、検索するといいだろう。英仏と違い、電車の時間帯により運賃が変動することはなく、普通運賃は距離によって値段が決まる。 ICE / EC / IC には特急料金が課され、普通運賃でこれらの電車に乗ってしまうと車内で追加料金を徴収されるので注意が必要だ。クレジットカード決済であれば、PDF形式で印刷することができる。長期間ドイツ国内を移動するのであれば、運賃体系に拘らず25%ないし50%引きになる Bahncard 25 / 50 を購入することも視野にいれるといいだろう。

例:
出発地:ベルリン
到着地:フランクフルト
2008年7月25日
12時20分発

1)上の『時刻表』の箇所で触れたように、
 Von 出発駅
 Nach 到着駅
 Datum 往路の日付
 Zeit 時刻
 Abfahrt / Ankunft 出発時刻・到着時刻
 Reisende 旅行者(1 Erwachsener 大人一人)
 BahnCard ドイツ鉄道割引カードの所持の有無
 Klasse 1等 (1. Klasse) ・2等 (2. Klasse) の選択
Suchen をクリックすると、時刻表が表示され、この中から乗りたい電車を選ぶ。

ベルリン12:33発フランクフルト
16:44着は乗換なし。便利そうだ。
通常運賃は109ユーロ、29ユーロ
の切符があるかもしれない。
復路を買おう。

 Bahnhof/Haltestelle 出発駅・到着駅
 Datum 日付(曜日、日日.月月.年年)
 Zeit 時刻(ab:出発;an:到着;Früher:もっと早い時間帯;Später:もっと遅い時間帯)
 Dauer 旅行時間
 Umst. 乗換回数
 Produkte 列車の種類
 Normalpreis 普通運賃:Zur Buchung 予約する
 Sparangebote 特別価格の切符:Verfügbarkeit pruüfen 予約可能か検索する
 Rückfahrt (hinzufügen)復路の切符を買う
 Merken 比較のためなど記録に残す
 Voraussichtlich starke Nachfrage auf dieser Verbindung. Eine Sitzplatzreservierung wird empfohlen. 混雑が予想されるため、座席指定を推奨
片道購入であればこの時点で Zur Buchung Verfügbarkeit prüfen をクリックする。往復切符であれば往路の電車の隣の Rückfahrt hinzufügen をクリックする。

復路は2008年7月30日
で16:44分頃の電車にし
よう。

往復切符であれば、次の画面で復路の日付と時刻を記入して Weiter をクリック。

往路の時と似たような画面が表示される。ここで復路を選び、 Zur Buchung Verfügbarkeit prüfen をクリックする。

復路のフランクフルト・ベルリンはやはり乗換なしの17:13発にする。安い切符があるか Verfügbarkeit prüfen で確認してみよう。
安い切符は売切のようだ。仕方がないので通常運賃の
切符を買う事にする。Zur Buchung
クリックする。
BahnCard はいらないな。

旅程が表示される。
 Zurück 前のページに戻る
 Angaben ändern 旅程の変更
 Neue Anfrage 新しく検索する
 Hin- und Rückfahrt ändern 往復両路変更
 Hinfahrt ändern 往路変更
 Rückfahrt ändern 復路変更
 Zur Buchung 予約へ

この次の画面にドイツ鉄道割引カード BahnCard を買わないかという勧誘があるかもしれない。購入したくなければ、 Weiter ohne BahnCard を選ぶ。そうするとまた旅程の確認となる。

座席を指定したい場合には、 mit Sitzplatzreservierung を選ぶ。指定料金は片道2ユーロで、席を指定したほうが無難だろう。印刷するために、切符は OnlineTicket にする。ここで Weiter を押す。

座席指定の場合は希望する席を選ぶ。

 Großraum 普通の車両
 Abteil コンパートメント式の車両。
 Tischplatz buchen テーブル付きの席:この場合、コンパートメント式/非コンパートメント式車両の選択は無視される。
 Fensterplatz 窓側
 Gangplatz 通路側
高速鉄道 ICE では、携帯電話を使用してもよい車両 (Handy) 、携帯電話使用禁止車両 (Ruhezone) 、どちらでも良い (Keine Präferenz) を選ぶことができる。
ここで Weiter をクリックする。

往路到着地と復路出発地の地下鉄やバスの公共交通機関の切符を買うかどうか。

ここで発券方法と会員登録についてきかれる。会員登録をしたい場合には Erstmalig Anmelden und Buchen を選択する。登録をしたくない場合には、 Buchen ohne Anmelden だ。 Weiter をクリックする。

登録しない場合、次のページで購買者の情報を記入する。
 Anrede 敬称
  Herr 男性
  Frau 女性
  Familie 家族
 Titel 博士号や教授号
 Vorname
 Nachname
 Straße, Hausnummer 地番・住居表示
 PLZ, Wohnort 郵便番号/都道府県名
 Land
 Telefon privat 電話番号
 E-mail 電子メールのアドレス
 E-mail wiederholen 電子メールのアドレスの再確認

同じページの Ihre Identifizierung zum OnlineTicket とある箇所の2カ所にチェックを入れる。発券の条件に同意することと、身分証明書となるものを携帯することに同意するというのが主旨だ。

すぐ下にある身分証明書となるクレジットカード (Kreditkarte) のところにチェックを入れ、カード番号 (Ausweisnummer) と有効期限 gültig bis を打ちこむ。

クレジットカードの仔細を記入する。
 Kreditkartentyp クレジットカード会社
 Kreditkarten-Nummer クレジットカードの番号
 gültig bis 有効期限
 Prüfnummer セキュリティーコード
 Weiter をクリックする。

確認の画面。問題がなければ、 Buchung durchführen をクリックする。

発券終了。できればこの時点で切符を印刷する。電子メールでも送付されてくる。紙面右上のバーコードは折らないようにしておく。

車内検札は車掌が携帯端末機を使ってバーコードを読み込む。この時に購入の際使用したカードの提示を身分証明書として求めらるので注意が必要だ。予約・購入できるのはドイツ国内と一部の国際列車で、フランス国鉄に比べると、買えるドイツ国外の路線は少ない。

 

イタリア・アンコーナ駅
イタリア
アンコーナ駅

Trenitalia (イタリア国鉄)、 Renfe (スペイン国鉄)、 SBB/CFF/FFS (スイス鉄道)、 ÖBB (オーストリア鉄道)、 NMBS/SNCB (ベルギー国鉄)や NS (ネーデルラント国鉄)でもウェブサイトで切符が買えることができる。会員登録が必要な場合が多い。ハンガリーの ELVIRA とポーランドの PKP は時刻表と運行情報のみのようだ。ほぼどの鉄道会社も英語版があり、リスクを負うことを覚悟すれば、日本で手配するよりも安く済みそうだ。現地の窓口で切符を買うことはもちろんできる。満席で座席指定不可能ということはあまりないが、当日の電車の席を指定できるかは各鉄道会社によって対応が違うので、なるべく乗車前日までに乗車券購入・座席指定を行いたいところだ。

 


ドイツ鉄道 ICE
仏白蘭独を結ぶ
高速列車Thalys
ブリュッセル南駅にて

高速列車は通常時速250キロ以上で走る電車を指し、ロンドンとパリ・ブリュッセルを結ぶ Eurostar(ユーロスター)やパリ・ブリュッセル・ケルン・アムステルダム間の Thalys (タリス)などの全席指定の国際列車や、一部国外でも運行しているフランス TGV やドイツ ICE 、そして新しく高速鉄道が次々と完成しているスペイン国内の AVE がある。国内の切符は各国の鉄道会社のウェブサイトで購入できる。ヨーロッパではこのように高速鉄道化が進んでおり、Railteam という組織も新しく設立されたこともあり、各会社間の連繋がよくなってきている。このような高速列車にはパスで乗るときにだいたい追加料金が課金されるが、速く快適な旅ができる。ユーロスターは常に高く、2等往復で一番安くても80はする。為替レートのため、英ポンドよりユーロでの支払いのほうが若干安い。一方タリスは乗車数週間前に予約するとかなりの割引になる。例えばアムステルダム・パリが2等往復で65だ。ただパリ・ブリュッセル間には割高感がある。飛行機同様、早朝・深夜の電車ほど安めになる。往復料金が基本なので、時によっては往復を買って、復路に乗らないという方が得な場合がある。また本数は日本の新幹線に比べてすくないことを付記しておく。

 

国際列車は上記の国際高速列車以外にも頻繁にあり、EU加盟国とスイスやノルウェーの場合、国境での問題は無いはずだ。シェンゲン協定国間の国境の場合、検問は行われない。シェンゲン非協定国の場合、 EC: EuroCity に乗っていれば、車内での手続きとなる。全席指定の場合もあるので、時刻表で確認する。ほかの列車だと、国境の駅で電車からおりて入国手続きをしないといけないこともある。中東欧の運賃がやすいので、国境を越えるまで鈍行に乗り、到着したら新しく乗車券を買うということもできるが、時間の浪費と言葉の問題を考えると割に合わない。ただ「ヨーロッパをこれだけ安く旅行した」と自慢したい人にはうってつけだ。

 

夜行列車はホテル代節約にもなり、到着地での観光時間も増えるので、長距離間での移動の場合、特に重宝だ。パスがあれば、追加料金で寝台を予約することができる。 Couchette という2段ないし3段形式寝台(コンパートメント計4人か6人)が一番手ごろで快適だ。節約して普通の座席コンパートメントにすると、窮屈で眠れないことも覚悟しないといけない。特別料金の豪華(?)な国際夜行列車もある。例えば、スペイン RENFE とフランス SNCF が共同出資した Elipsos やフランスとイタリアを結ぶ Artesia がそうだ。また通常の夜行寝台列車もある。フランス国内であれば、 SNCF Lunea であり、ウェブサイト上で比較的安く乗車券が買える。またドイツやオーストリア発着の夜行列車の場合は、ドイツ鉄道の夜行列車サイトである www.nachtzugreise.de あるいはオーストリア鉄道のウェブサイトで購入可能な SparNight が特に安価だ。距離によるが、3段式寝台で片道39ユーロという路線が多くある。

 

座席指定は多くの高速国際列車の場合、乗車券購入価格に含まれている。またそうでない高速鉄道や長距離列車の場合、快適さはもちろん、完全指定の場合もあるので、座席指定は行った方がいいだろう。ドイツの場合は切符購入時に座席を指定したほうが、別個行うのより少々安い。また夜行列車の寝台は必ず指定するべきだ。駅の窓口でパスを持っている場合は数ユーロでできるはずだ。大都市での駅であれば英語が通じるが、そうでない場合、紙に出発駅・日付・時刻・列車番号と行先・到着時刻を書いておき、パスを提示すれば何とかなる。はじめから英語を使うと反感を買うことがあるので、あいさつくらいは現地の言葉でできるように心がけた方がいいだろう。

 

1等か2等かは予算を含めて考えなければいけない。一般的に2等車でも充分なのだが、長時間電車に乗り続ける路線や電車が混んでいるときはやはり疲れる。特にイギリスやフランスの2等車の席の間隔は飛行機のエコノミークラスぐらいだ。ドイツの場合、もう少しゆったりとしている。1等でも各国の鉄道会社のウェブサイトで割り引かれた乗車券を買うことができれば、そう高いわけでもない。特に英仏では列車の時間によっては2等通常運賃が1等格安料金と大差ない場合がある。通常は1等の値段は2等の約1.5倍から2倍だ。イタリアでは値段に大差ないこともあるので、できれば1等車に乗るべきだと思う。ユーロスターやタリス(パリ・ブリュッセル間)の1等料金には食事ないし軽食が含まれている。他の列車の場合、食堂車やビュッフェ車が連結されていることが多い。一般的に高めだが、質は悪くないようだ。食事代を節約したい場合には、駅構内にあるスーパーが一番だろう。また全商品を値上げした小さな小売店しかないときには、駅をでてみるべきだ。ペットボトル入りの水は夜行列車をはじめ長時間電車に乗るときには必需品といえる。

 

ストで運休や工事によるバス代替輸送や何らかの理由で遅れが出ることもある。工事の日程やいつストライキがあるかは少なくとも数日前にはわかることなので、ホテル・テレビ・新聞・ネットなどで情報収集をすべきだ。できれば乗り換えのために充分に時間の余裕を持ちたいところだ。もし列車が遅れていて、次の電車に乗り遅れるようであれば、車掌に相談する。長距離あるいは高速列車の場合、待ってくれることもある。そうでなくとも、どう目的地まで行けるか教えてくれるだろう。国際・長距離・高速列車だと、片言は英語のできる車掌がいるはずだ。数分の遅れが出ることは日常茶飯事なので、あまり短時間の乗り換えは避けると心配せずに済むだろう。

 

夜の駅は危険な事もあるので、持ち物や貴重品などに充分に留意するべきだ。スリやひったくりが多発する駅もあるので、情報の収集をしたほうがいいだろう。できるだけデジカメやノート型パソコンは見せないほうがいい。駅全体が暗く、待合室も浮浪者の溜り場になっていることもしばしばあり、また駅付近の雰囲気もあまりよくないことがあるので、一人旅の場合には深夜に出発ないし到着するときは特に注意を払わないといけない。また秋から春にかけては、夜間寒くなることがよくあるので、夜を明かす事はもちろん、長い間電車を待つのは苦痛となる。連夜の鉄道による移動や長時間駅で過ごすのは体力に自信があれば別として、あまりすすめられない。

 

禁煙の駅・列車が多いので、愛煙家は注意しなければならない。全席禁煙列車も毎年増えているので、タバコなしではどうにもならないという場合には、喫煙車があるかどうか事前に調べるべきだ。最近の法律や条令からすると数年内に完全禁煙になるだろう。

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