ロンドン日記

羊毛の室内履き

10月に入り、ロンドンの夜は長くなり冷え込むようになってきた。これから長く暗い秋冬と続くかと思うと、やや気が滅入る。洗顔の時などには水ではなく温水を使うようになって、水道水の冷たさを実感するのは米を研ぐときだろうか。

血の巡りが悪いのか手足が冷えるので、去年の11月か12月に買った羊毛の室内履きを引っ張り出した。英語では sheepskin slippers だが、一般的に日本のスリッパは踵を覆わないので室内履きと呼んでみた。そして羊毛というよりも羊皮だが、羊皮の靴という表現はどうもしっくりとしない。春から秋にかけて、日本の100円ショップの足のツボを刺激する健康サンダルを履いているのだが、この時期になると踵まで覆ってくれるこの靴はありがたい。これから寒くなるにつれてセーターを着るようになり、湿気があって灰色のどんよりとした雲が空を覆う英国の嫌らしい真冬の日にはセーターを重ね着して、もこもことまるで羊のようになって寒さを凌ぐ。

屋内ではちょっとおかしいかもしれないが、帽子を被ることもある。在宅での仕事が中心なので、ほぼ一日中どのような格好でも良いためついついズボラになるし、暖房費も節約したいところ。キーボードを使うので、流石に手袋は無理だろうか。薄くて暖かいのがあれば完全防寒になるのだが。