ロンドン日記

鹿肉のステーキ

何か安くて美味そうなものはないか⋯⋯一昨日、スーパーの Waitrose の精肉コーナーを徘徊していたら、鹿肉のステーキが消費期限のため見切り品として値引かれていた。

2019年1月15日、ロンドンのスーパー『Waitrose』で見切り品として値引かれていた鹿肉のステーキを買って調理した。

£8.85が£2.18と4分の1以下の値段に。この価格だったら、牛肉や羊肉よりも安い。その昔、鹿を狩るのは王侯貴族の娯楽だった。時々長い散歩で訪れるリッチモンド・パークも、チャールズ1世が1637年に狩場として塀で囲んだのが始まり。そのため、鹿肉は「高貴」なものという印象があり、貧しい平民たる私には似つかわしくない。英語で鹿は deer, 鹿肉は venison で、ドイツ語の Tier とオランダ語の dier, 古フランス語の veneson / venesoun にそれぞれ似ている。養鹿産業ではニュージーランドが有名だが、この鹿肉は英国産。

バターや大蒜を使ってもいいだろうが、ステーキだと肉の味を楽しみたいので、簡単に「焼くだけ」にした。焼き加減はレア。しかし、料理が下手な人間にとっては、これでもかなりの難題なのだ。

IH調理器を使用したため、細かい温度調節が可能。

(1)高温(240℃)でグリルパンを熱して、両側にオリーブ油をほんの少し塗って塩胡椒をふりかけた鹿肉を、片側につき20〜30秒ほど焼き固めた。

(2)両面を焼き固めた後は、160℃に温度を下げて、片側約2分ずつ、両側で合わせておおよそ4分焼いた。

(3)皿に移して、アルミ箔を被せて8分くらい待った。

脂がなく、臭みもなく、柔らか。どう表現すれば良いだろうか、肉々しいと言えばいいのか、牛肉の赤身の旨味を更に凝縮したような。塩胡椒そのままでも良し、醤油を少しかけても良し。食事の時、あまり「酒が飲みたい!」という欲求はないのだが、この鹿肉を食べた晩は「赤ワインがあればなあ」と思ってしまった。