ロンドン日記

ワカケホンセイインコとドバト

英国では現在新型コロナウイルス感染症の新規感染者が急増している。正当な理由なく外出できないし、他世帯の人と会うことはいくつかの例外を除いて禁じられている。私の場合、昨年の春以来家に籠もりがちで、制限が強化されて大して日常が変わったわけではないが、憂鬱である。

気晴らしはベランダに来る鳥の観察。餌も用意していて、ここ最近寒さが増しているせいか、頻繁にいろいろな鳥が訪れる。小鳥ではヨーロッパコマドリをほぼ毎日見かけるし、アオガラやヨーロッパシジュウカラもピーナツを啄んでいる。

ワカケホンセイインコがよく来る。緑で目立つ。鳴き声が大きい。集団で行動することも多いが、今のところ、餌を啄んでいるのは1羽。ただ区別できないので、同じ個体なのか、それとも違うインコなのか、分からない。外来種で一部の人には忌み嫌われているが、愛嬌があって個人的には来るのを楽しみにしている野鳥。観察する角度によっては悠然というかふてぶてしいような。

ある日、ベランダの手すりの中央にワカケホンセイインコ1羽、そして端の方にドバト1羽が止まっていた。しばし見ていたら⋯⋯ワカケホンセイインコがゆっくりとドバトの方へ手すりの上を歩いていった。ワカケホンセイインコは何をするのだろうかと見物していたら、急に威嚇して、泡を食ったドバトが飛び去っていった。

ドバトを追い払った後、ワカケホンセイインコは何もなかったかのように平然と手すりに止まっていた。別にドバトと餌を取り合っていたわけでもないし、なぜだろう。