ロンドン日記

インド菓子と燻製さきいか

1週間に1回は大きな Sainsbury’s というスーパーに徒歩で行き買い物をする。どれほど正確なのか分からないが、スマートフォンによれば往復で約6.25㎞の距離で歩数が8500以上。WHO(世界保健機関)の推奨する1日あたりの運動量を超えて、携帯電話に褒められて何とも不思議な気分になる。このスーパーは品揃えも豊富で、世界各国の食料品の陳列棚がある。

最近入口近くで目に入ったのが⋯⋯

インドの菓子は、異様に甘かったり油濃かったり辛かったりするが、この菓子は程よく香辛料が効いている。ひよこ豆・レンズ豆・米・ピーナッツなどが混ざっている。濃いめの紅茶を飲みながらのちょっとした間食に丁度良い。茶請け。今年は10月24日がディーワーリーなので、インドの食品が多く置いてあった。

そして東欧の食品コーナーを覗いていたら⋯⋯

思わず

「燻製さきいかじゃないか」

声が出そうになった。

酒は好きな部類だが、家族や友人と飲むのが楽しく、家で独りでは飲むことはほぼなくなった。たまに無性に一杯飲みたくなることもあるし、今後ふとしたことでまた家で飲みはじめることもあるかもしれないが、現在は数ヶ月に1回というような割合。でも酒の肴になるような魚介類は好物で子供の頃からよく食べている。我ながらどこか爺臭い。

袋にはラトビア語とリトアニア語でそれぞれ「燻製いか」を意味する kalmārs vītinātsskraidkalmariai vytinti と印刷されている。バルト海に面する国で食されているのだろうか。見た目もそうだが味も燻製さきいかそのもの。袋の裏側に記載されている情報を読んだら、いかはペルー沖で漁獲されたが生産国は中国。違うパッケージで同じ中身を日本へ輸出されているのではないかと思う。

世界各地の食品が普通の大型スーパーで売られるようになったのが、英国に住んでいてここ20年でかなり変わった事の一つに挙げられるだろうか。