ハーグ | Mauritshuis

2010年4月19日 | この記事の情報は2010年4月現在のものです

 

Den Haag | Mauritshuis | ハーグ:マウリッツハイス(マウリッツ美術館)

ブリュッセルからアムステルダム行きの列車に揺られ2時間ほどのところに位置するのが、国際司法裁判所などの所在地で、オランダ国会と王宮のあるハーグ。そのハーグ観光の目玉とも言えるのがマウリッツ邸あるいはマウリッツ美術館。

オランダ国会のある Binnenhof の隣にあり、一時ブラジル総督でもあったナッサウ=ジーゲン候ヨハン・マウリッツ邸であっため、強いて訳せば「マウリッツの屋敷」となる Mauritshuis。1820年以来美術館として利用されている。あまり大きい建物ではないので、ゆっくりと時間をかけて回ってもさして疲れない。半地下の1階には入口やロッカー、カフェに土産店があり、2階と3階が美術館。所蔵品はオランダが世界史的に先端的役割を果たし、経済と貿易大国となった黄金時代(17世紀)の絵画が中心で、Rembrandt や Johannes Vermeer が何点も展示されている。

日曜日の朝、午前11時数分前、Mauritshuis の前には短い行列ができていた。有名な美術館なので、長い行列があるかもしれないと余計な心配をしていたことになる。

入館券を買い、立派な階段を上がると、常設展の前に、「Kamer vol kunst 展」があった。これは17世紀のアントウェルペンを中心に描かれた絵画の絵画。多くの絵が壁にかかり、彫刻があったり、鑑賞している人の姿がある。今は失われた絵画もこのような絵を通して観ることもできる。

常設展には数々の絵画があり、ジャンルも静物画・風俗画・風景画・肖像画など多岐に渡る。立派な花瓶に多くの花が添えられる静物画では Willem van Aelst, Jan Davidsz de Heem や Ambrosius Brosschaert の作品が目を引く。個人的に好きなのが風俗画。酒場が題材となり、登場人物はときには滑稽化され、風刺が利いている。Adriaen Brouwer, Adriaen van Ostade そして Jan Steen の絵が展示されている。風景画も Jacob van Ruisdael など多くあり、往時のオランダの風景が残されている。肖像画は下記の Rembrandt の他に、Frank Hals など、違う画法を鑑賞することができる。

しかし圧巻なのがやはり Rembrandt という巨匠、そして Vermeer だろう。あと Peter Paul Rubens の絵もあり、現在のベルギーやオランダを合わせた「低地地方」の初期フランデレン派 (Hans Memling)、ルネサンス期から黄金時代にかけて、著名な作品が並ぶ。

Rembrandt の作品が並ぶ部屋の中で一番印象に残ったのが自画像。1669年、63歳、最後の自画像。苦難が続いた生涯が凝縮されたような絵で、目が何とも言えない。

Vermeer は3点所蔵。映画の題材ともなって、有名なのが『真珠の耳飾の少女』で、この絵だけを鑑賞する見学者もいるだろう。反対側に飾られている『デルフトの眺望』の方が個人的にはより素晴らしいと思えた。もちろんこれは個人の意識の問題であり、それぞれに気に入った絵を発見するのも美術館見学の醍醐味。もっとも最初の開館時に一番有名だったのは Paulus Potter の巨大な牛の絵というから、絵画の評価の変遷もおもしろい。

音声ガイドは英語版を利用した。日本語版もあるようだが、説明されている絵画数は少ない模様。でも音声ガイドは入館料に含まれているので、借りて損はないはず。