2010年英国総選挙 | Bigoted

2010年4月28日

英国の現首相ブラウン氏は表裏のある人という評判がある。外面は冷静沈着の人だが、実際には感情の起伏が激しく、人を怒鳴りつけたなど噂に絶えない。このような話は真贋がつきにくいが、今日、選挙運動中に有権者と話し終わり車に乗り込んだあと、マイクがまだ録音しているのに気付かず、この有権者を bigoted woman と呼んだ。Bigot とは頑迷固陋な偏見を持つ人で、いろいろな意味合いで使われるが、人種差別的な偏見を指す場合が多い。どうやら首相とこの有権者の会話の中で、東欧からの出稼ぎ労働者が話題になったらしく、現政府の移民政策がよく理解されていないことに不満があった模様。一有権者をまるで偏屈な人や人種差別者のように呼ぶのは問題だし、bigoted woman は女性に対する性差別と受け止める人がいるかもしれない。かなりの失言で、さらに首相と労働党の支持率の低下に繋がりそうだ。後々、この選挙の歴史が語られるとき、この失言は労働党が選挙を失った瞬間と解釈されるかもしれない。

【16:00】ブラウン首相、この有権者の家に赴き、直接謝罪。今後、有権者がこの発言と謝罪という行動をどのように受け取り、選挙戦にどれだけの影響があるか、まだわからないところ。