2010年英国総選挙 | 三つ巴

2010年4月28日

明日、第3回目で最後のテレビ党首討論が控えている。先週の外交を主なテーマとした討論は、保守党のキャメロン党首と自由民主党のクレッグ氏の引き分けで、またしても労働党で現首相のブラウン氏が3位という世論調査結果が出ている。

政党別の支持率も保守党1位、自由民主党2位、労働党3位という結果が多く、労働党と保守党の2大政党制から多数政党制への移行期とも理解し得るだろうか。多数政党制は国会第3の勢力の自由民主党の他にスコットランド国民党やウェールズの党や北アイルランドにある政党が単純小選挙区制度という小政党に不利な制度でも議席を獲得するため。

現在の状況では保守党は最大会派になっても、安定多数はおろか、過半数にも届かないという。労働党は支持率では3位となっている。しかし死票の多い単純小選挙区制のため、自由民主党に獲得票数では劣っても、議席数では第2会派になると予測されている。

この三つ巴の戦いが最後まで続き、保守党が過半数を得なければ、少数政権あるいは連立政権となる。常に票数に比べるとかなり少ない席を獲得する自由民主党にとって、単純小選挙区制から比例代表制も組み込んだ選挙制度改革が連立や閣外協力の条件となるだろう。

選挙後、英国の政体に大変化があるかもしれない。