ロンドン:デモの暴徒化

2011年8月7日

ロンドン北部のトッテナムで、昨夜、デモが暴動に発展した。車や建物が放火の被害に遭い、略奪行為が発生し、警察官多数が動員された。警察官20名以上が負傷し、50人以上が逮捕されている。暴動のきっかけは木曜日に男性が警察に射殺されたこと。木曜日に起きたことの究明を求める非暴力デモが暴徒化したという。

暴動の真相はまだ明らかになっていないが、どうやら一部の過激派と呼んで差し支えない人々がだんだん事態を意図的に悪化させたようだ。少人数の人間が暴力を使い始めると、暴力の連鎖が発生し、エスカレートしていった。失業者などが多く、社会的経済的不満が根底にあるという見方もあるし、射殺された男性が黒人であったため、人種問題も絡んでいるとも言われている。

このような暴徒化は、最近の大学授業料引き上げに反対するデモでも起きた。実際に何かを求めるのではなく、ただ暴力を振るうことだけに興味があったり、極端な政治思想の持ち主であったり、とにかく何であれ反対する人々がこのような過激な行為に出るらしい。これからこのような暴力を伴ったデモが多くなるだろうか。