W杯2010年南アフリカ大会

ワールド・カップ観戦日記 | 14 | スペイン・スイス

2010年6月16日

スペイン 0:1 スイス

これまでの試合の中で一番の番狂わせ! スペインがスイスに負けた。スペインのサッカーを観るのが好きな人間にすれば、残念だったが、勝負は勝負。スイスは辛抱強く守り、数少ない機会を得点に繋げた。一方スペインは好機こそあったが、堅守のスイスを崩すことができなかった。

前半は遅いペースで、スペインが圧倒的なボール支配率を記録しても、決定的な機会はそう多くなかった。スイスは球を得て時点でカウンター攻撃に移ったが、さして得点するようには見えなかった。前に出て来ない相手にスペインは有効は手立てがなかったのかもしれない。

後半開始直後からスペインは一転、速いペースで何とか均衡を破ろうとして、機会もあったが、得点には至らず、スイスがゴール。これは失点のうちに入るだろうか。GK Casillas 選手と守備選手の連繋、そしてなぜ GK が飛び出してきたのか、スペインの守備にはちょっと課題があるようにも見えた。

いろいろスペイン監督の配置や先発メンバーについて分析されるだろうが、スイスの作戦勝ちだったと言えるだろうか。ミッドフィールドでもあまり球を取りにいかず、ともかく自陣営の守備に徹底した。つまりスペインの短く速いパスで相手を攪乱して、開いた場所を作り出すことができなかった。

これでスペインはもうダメで優勝しないかと言えばそうでもない。これは他のチーム、例えばイングランドやイタリアにも言えることで、グループ3試合終わるまで、何が起こるかわからない。まだどことなくスペインらしいサッカーができかねているが、それでもまだチリとホンジュラス相手に勝つことはできるだろうし、攻撃を仕掛けてくる相手の方がスペインとしては本領を発揮できるかもしれない。これは昨日のブラジルにも当てはまるかもしれない。守りに徹するチームはそれなりの結果を出せると思うが、観ている者としてはつまらない。

16強ではGとH組の1・2位が8強の座を争う。個人的にはこのGとH組を合わせて「死の組」と呼びたい。何せ16強になっても8強の道に立ちはだかるのは場合によってはブラジルやスペインやポルトガルやコートジボワールやチリや北朝鮮(!)やスイス(!!)となるから。ひょっとしたら16強の時点でブラジル対スペインという顔合わせになるかもしれない。そうなれば、事実上の決勝戦?