W杯2010年南アフリカ大会

ワールド・カップ観戦日記 | 60 | ウルグアイ・オランダ

2010年7月6日

ウルグアイ 2:3 オランダ

これまで守備と組織力、そしてあのハンド・ボールで準決勝まで進んだウルグアイ。対するはブラジルに勝ったオランダ。

前半はほぼ互角で、あえて優劣をつけるとすればウルグアイに軍配が上がるだろうか。4分にオランダの Kuyt 選手がゴール上に外れるシュートを放ったが、どちらかと言えば、オランダは試合の流れを作れず、逆にウルグアイに攻め込まれた。しかし先制点は18分、オランダの van Bronckhorst 選手が放った左からの素晴らしいロング・シュートだった。まるで弾丸のようにゴールに突き刺さった。この後は以前にも増してウルグアイが押す展開で、41分、Forlán 選手がゴール正面からロング・シュートを放ち、キーパー Stekelenburg 選手が手を当てたが、止めるには至らずゴール。2ゴールともに個人芸が光った。

後半は中盤になってウルグアイにやや疲れが出たのか、守備に綻びが見え始めた。70分、Sneijder 選手がボックス外左からシュート、オフ・サイドの位置にいただろう van Persie 選手は球を触らず、そのままゴールの隅に収まった。3分後、左側から Kuyt 選手が中央にクロス。Robben 選手が頭で合わせた。キーパー Muslera 選手は立ち尽くしたままだった。さすが3:1となるとウルグアイには厳しい。それでも攻撃を試み、90+2分には FK から1点を返したが、時間がなくなり試合終了。

ウルグアイは組織的で強いチームだったが、一歩及ばなかった。オランダはオランダらしいサッカーではなく勝つサッカーでプレーしているが、2点目のあとは、期待していたような試合運びで観ていて面白かった。まだ van Persie 選手の調子はいまいちで、絶対的なストライカーとしての役目は果たしきれていない。しかし Robben 選手と Sneijder 選手、運動量と素早い動きを見せる Kuyt 選手、そして後半に投入された van der Vaart 選手など、ミッドフィールダーが活躍していて充分にチームとして攻撃力がある。ただ van Bommel 選手の見苦しくラフなプレーには辟易してきたのは私だけだろうか。決勝の相手はスペインかドイツ。恐いものを観たければオランダ・ドイツだろうが、これは下手したら暴動になるかもしれない。まだ優勝したことのないオランダ対スペインという顔合わせも良い。明日のドイツ対スペインの試合が楽しみ。