W杯2014年ブラジル大会

ワールド・カップ観戦日記 | 1 | ブラジル・クロアチア

ブラジル 3:1 クロアチア

ワールド・カップがいよいよ開幕。ブラジルでは抗議運動があり、このような大規模なスポーツ大会を開く意義について、ブラジル政府は国民的合意を得たとは言いがたい。競技場の完成が遅れるなど、運営面組織面での問題も。そして、2022年W杯に関するFIFAの汚職疑惑など、批判されるべきことはたくさんある。また、サッカーにあまり興味を持たない人にとっては、1ヶ月間にもわたる馬鹿騒ぎの始まりだろう。確かにいろいろと負の部分もあるが、それでも観てしまう。

開幕戦は開催国ブラジル対クロアチア。ブラジル代表には優勝の期待がかかるだろうし、勝てばブラジルも盛り上がるだろう。クロアチアは2年前の2012年欧州選手権でスペインとイタリアと同組となり不運だった。もし他のグループであったならば、8強入りしていただろうと思う、組織的で安定感のあるチーム。

この試合の前半は1:1。今大会の初ゴールはオウン・ゴールだった。11分、クロアチアの左からのクロスを Marcelo 選手が自ゴールに。どうも波に乗れないようなブラジルだったが、29分に Neymar 選手がゴールを決めて同点とした。

後半はブラジルの2得点だった。71分のブラジルの2点目はペナルティー。その時点まで、ブラジルにはあまり覇気がなく、クロアチアがよくブラジルの攻撃を抑えていた。このペナルティー判定はクロアチアにとっては厳しいもので、ブラジルにとっては非常に幸運なものだった。その後はクロアチアが攻める展開が続いた。得点機は数回あったし、他日であったならば、ゴールになっていたかもしれないし、ブラジルの守備には不安要素を抱える。90+1分の Oscar 選手のゴールは、カウンターからの一撃だった。ブラジルのゴールを決めた Neymar と Oscar 選手の個人の力は凄かったし、時として前へのパスも素晴らしかったが、上記のようにブラジルはクロアチアの守備によく阻まれて攻めあぐねた感があったし、また一方ではブラジルの守備には疑問符がついた。

この試合は、ブラジルにとって、内容は関係なく、結果として勝てば良かった試合だっただろうか。これから調子が上がる必要がある。一試合でああだこうだ言うのは愚であるが、他の代表にしてみれば、ブラジルの攻撃力は脅威だが、組織的な試合運びや守備を見れば、勝算ありと言ったところかもしれない。