W杯2014年ブラジル大会

ワールド・カップ観戦日記 | 11 | 大会11日目

ベルギー対ロシア;韓国対アルジェリア;米国対ポルトガル

もう1週間以上経過してグループ・ステージの最終戦も既に過ぎ去り、16強の試合が行われているが、11日目の3試合について、短く感想を書いてみる。

ベルギー1:0ロシア

ベルギーは鳴り物入りで今大会に望む代表。ロシアは次回ワールド・カップ開催国。初戦をベルギーは2:1で制し、ロシアは1:1で引き分けた。この試合では、ロシアは期待はずれで、ベルギーもどうもリズムがないように見えた。前半はどちらかと言うとロシア有利の感じがあった。良い攻撃の形はあるが、絶好の得点機を演出する最後のパスを送る選手、そして訪れた機会から得点を決めるような選手がいなかった。この試合唯一のゴールは、ベルギーの途中出場の Origi 選手で88分。そのゴールを可能にしたのは、ボールを足で運ぶのが巧い Hazard 選手だった。

韓国2:4アルジェリア

初戦を1:1で引き分けた韓国、そしてベルギーに敗れたアルジェリア。両チームともに決定力に問題がありそうだと思っていたら、合計6得点という試合になった。特に前半はアルジェリアの猛攻が続いた。26分に守備選手の間を走り抜けた Slimani 選手がロング・パスを受けて、ゴールを決めた。その直後の28分、アルジェリアはCKからヘッダーで2点目を挙げ、38分にも追加点を決めた。後半、韓国は持ち直してきて、50分には1点を返したが、62分にアルジェリアがゴールを決めて、再び3点リードする展開となった。韓国はもう1点を返したが、やはり前半に3点のリードを許してしまうと、試合はひっくり返すことは難しいだろう。

米国2:2ポルトガル

後半終了の笛が鳴る直前での劇的なポルトガルの同点ゴール。正確なクロスを送った立役者はもちろん Ronaldo 選手だった。米国は勝つべき試合だっただろう。先制点は5分、ポルトガルの Nani 選手。米国の守備ミスからの得点だった。前半はポルトガルに好機が訪れたが、ポストを直撃するなど、得点には至らなかった。後半、試合を追う米国が攻撃を重ねる展開。64分には Jones 選手が豪快なシュートで同点として、81分には Dempsey 選手が米国の2点目を決めた。この試合で負ければ、敗退が決まるポルトガルに、残り時間はどんどん少なくなってきて、90分も過ぎて、ロスタイムに突入した。ここで米国は球を保持していればよかった。自分のチームがボールを持っていれば、相手はゴールを決めることはできないのだから。もちろん、観ている方としては、最後まで正々堂々と戦うべきというかもしれないが、勝負なので、確実に試合終了の笛が鳴るまで、時間を潰せばよかった。それができない米国は、フェア・プレーの精神を持ち合わせているとも、愚直すぎるのかもしれない。最後の最後、上記にように右の Ronaldo 選手に球が渡り、完璧なパスに Varela 選手が頭で合わせて同点とした。ポルトガルの16強進出の望みは潰えずと言ったところ。米国は勝ち点4として、16強進出が現実となるかもしれない。