2019年英国総選挙

保守党、大勝の勢い

2019年英国総選挙:出口調査

2019年12月12日午後10時に投票が締め切られた直後の英国総選挙の出口調査によれば保守党の大勝が予測されている。12月13日午前2時半までの選挙区の結果も出口調査の予測を裏付けている。この予測通り保守党の単独過半数になれば、2020年1月31日までに英国が欧州連合(EU)から離脱することがほぼ確実になった。議院内閣制の場合、安定した過半数があれば、首相・政府の立場は非常に強い。首相・政府にとって怖いのは野党ではなく、与党内の造反者である。2015年・2017年の選挙後、英国がEU離脱できなかったのは、保守党首相が保守党内にあった残留派と離脱強硬派をまとめることができなかったため。

これから英国は離脱後にEUとどのような関係を築くのかが焦点になる。大勝となれば保守党の強硬派の影響力は弱まり、ジョンソン首相は少なくともEUと密接で建設的関係を目指すだろうという期待が市場や評論家や欧州の政治家から見受けられる。実際にどうなるか、どうもわからない。ジョンソン氏の真意はどこにあるのか、あまり明確ではない。

スコットランドの選挙区ではスコットランド国民党が多くの議席を獲得する模様。スコットランド国民党はスコットランド独立とEU残留を党是としているので、英国がEUを離脱すれば数年内に独立を問う住民投票が行われることになりそう。独立してEU加盟を目指すということ。またEU離脱が確実になったので、実質的に英国が単一市場と関税同盟に留まらないかぎり、中長期的には北アイルランドが住民投票でアイルランド共和国と統一する可能性が高まる。

つまりEU離脱が英国(連合王国)の瓦解を招くかもしれない。有権者の中にはこれからすんなりと物事が進むと思っている人がいるかもしれないが、これからが英国の社会・経済・政体・政治にとって正念場になるだろう。