ロンドンでは暑い日が続いている。高温だが多湿ではなくそこまでの酷暑ではないが、このまま気温の高い晴れた日と寝苦しい夜が続けば、冷房がないので夏バテになるかもしれない。夏バテ防止と言えば⋯⋯土用の丑の日の鰻だが、何年も鰻の蒲焼にも白焼にもありついていないし、鰻自体食べていない。

ヨーロッパにも鰻を食べる文化がある。有名な鰻料理として英国・ロンドンに jellied eel があり、ベルギー・フランデレン地域に paling in ’t groen がある。歴史的にそれぞれテムズ河とスヘルデ河で鰻が釣られて食されていた。名前通り jellied eel はゼリー状つまり鰻の煮凝り。直訳すれば「緑の中の鰻」である paling in ’t groen は、鰻に緑色のハーブ主体のソースを合わせた料理。

全く関係ないことを調べていたのだが、下記の文章に当たり、興味深かったのでメモしようと思った。1832年から1852年まで英国議会の議員でもあった Grantley Berkeley によるもので、米国・ボストンで出版されていた Ballou’s Dollar Monthly Magazine 1861年4月号に掲載されていた。

The Hon. Grantley Berkeley says :—“At the head of the loch (Loch Tay), on a night line, while staying at the inn at Killin, I took a nicely eel, and, to the disgust of the Scotch people, I ordered the eel to be fried for dinner. The attentive waiter, in placing the fish upon the table, ‘hoped the eel was done properly,’ as he had never seen one dressed before ; and a better or sweeter eel I never tasted—fried with his skin on. Here, then, I got a lesson and I am sure that henceforth cooks and kitchen maids will bless the day on which I learned it, for if their masters and mistresses will take my advice, they will for the future save their servants the trouble of skinning the eels (the painful but usage of being skinned alive), and order them, after being nicely washed and prepared, to be fried with their skins on, for thus they are infinitely better.”

出典:www.google.com/books/edition/Ballou_s_Monthly_Magazine/0LBMAAAAMAAJ?gbpv=1&pg=PA319

適訳すると⋯⋯私 (Grantley Berkeley) はスコットランド・テイ湖の湖頭キリンの宿に留まっていたとき、夜釣りをして大きな鰻を釣り上げた。食事に鰻をフライにするように注文したところ、スコットランド人は非常に驚いた。気の利く給仕は鰻を食卓に乗せるとき「しっかり調理されていることを願っています」と述べた。彼はこのような調理法を見たことがなかった。私はこれほど美味くて味のある皮ごとフライにされた鰻をこれまで食べたことがなかった。この時この場で得た私の知識に料理人や台所の下働きは今後感謝するだろう。もし彼らの主人女主が、私の助言通りに、きれいに洗って下拵えした鰻を皮付きでフライにするよう命ずれば、鰻は格段に美味く仕上がり、また鰻にとって苦痛でしかない生きた状態での皮剥ぎという面倒な工程を使用人たちは行わずに済む。

好き嫌い分かれるだろうが、鰻はもちろんだが鮭などの魚も皮が美味いと思う。なんだか鰻が食べたくなってきた。