2018年平昌五輪

カーリング準決勝と北海道言葉

英国在住なので、カーリングの準決勝は英国対スウェーデンの試合がテレビ中継されていた。イヴ・ミュアヘッド選手率いる英国は前回ソチ五輪で銅メダルを獲得したので、英国ではメダルが期待されている種目。この試合は第9エンドでスウェーデンの勝利で終了したので、試合展開がやや遅かった日本対韓国の試合に切り替わり第9エンド以降を観ることができた。観ていて胸が高鳴った。

悔しさの残る試合だったかもしれないが、延長エンドの最後の一投で結果が決まるまで持ち込んだスキップ・藤澤五月選手は圧巻だったし、あの時点で日本チームとして出来ることはした。韓国スキップ・金恩貞選手があの重圧の中で見事なドローを決めた。日本にとっては第1エンドの韓国の3得点が大きな足枷となって、世界カーリング連盟のサイトで見ていると、常に追う展開になってしまったが、第2エンド以降は素晴らしかったし、誇るべき積極的なカーリングだった。準決勝に相応しい最高レベルの試合だったと思う。

BBCの解説者の声の合間に聞こえてくる日本チームの言葉はなんとも懐かしく、勝手な話だが親近感が湧く。北海道は広いので道内にも地域差があるし、石狩市で「生まれただけ」で、日本に居た小学生の頃は東京、その後は海外生活が長く、基本的に話すのは共通語というか東京言葉の人間なのだが、北海道言葉を聞くたびになぜか落ち着く。どうやら日本全国的に「そだねー」が話題になっているらしい。それで動画を観たのだが、これは「そうだね」の語尾が伸びて上がる、北海道言葉のアクセントとイントネーションであって、言葉の意味が違うわけでもなく、そんなに注目されることなのかと逆に若干驚いている。私の耳にはちゃんと「う」も聞こえる。ただアクセントが「だね」にあって語尾が長く上がっているためか、短く聞こえるのかもしれない。他にも「⋯⋯かい?」に「したら(そうしたら)」が聞こえたような気がする。他の地域の人からすると語尾が伸びてやや間延びした話し方かもしれないが、なんとなく柔い(「やわらかい」でなはく「やわい」)感じがする。

泣いても笑っても平昌五輪最後の試合。選手たちが自分自身納得できるカーリングでこの大会を終えてほしい。最高の笑顔で。