ロンドン五輪回顧録

体操と卓球

東京五輪が開催中なので、久しぶりに2012年のロンドン五輪で撮った写真を見返している。いろいろと思い出す。記憶が熟成されて美化されているかもしれないが、少しずつ言葉で形にしようと思う。当時数本の記事を書いたが、興奮と感動が大きすぎたのか、上手に表現できなかった。写真も載せていなかった。この機会でないと、永遠に書くことがないかもしれない。

ロンドン五輪では何回も競技場に足を運んだが、その中に2012年8月1日に行われた体操男子個人総合決勝と8月3日の卓球女子団体戦1回戦が挙げられる。体操と卓球の特徴として、同時にいくつもの競技や試合が行われていた。体操の個人総合決勝では参加選手24人が6人ずつの4組になって、同時に違う種目が行われたので、特定の選手を追うべきかそれとも種目を観るべきか少し迷ったが、内村航平選手と田中和仁選手を注視した。卓球の団体戦では卓球台が4台あって、横から観ていた形となって、左右に同時に球が行き交い、いずれかの台に集中すべきだったかもしれないが、ゲームごとに観る台を変えた。

人数で言えば競技場の観客よりもテレビ視聴者の方が何十万倍何百万倍も多いし、体操と卓球は様々な角度から競技を追うテレビで観た方が細かいところが見やすく、選手一人一人の活躍が分かりやすいので、テレビという媒体向けなのかもしれないとも思った。それでも現地で観戦するかテレビで観るかを選ぶとすれば、迷わず前者。体操でも卓球でも応援、拍手喝采、どよめき、期待、熱気、緊張感⋯⋯文字通り肌で感じた。

昨日英国の公共放送BBCで日本が銀メダルを獲得した体操の男子団体総合と金メダルを獲得した卓球の混合ダブルスを観ることができたが、やはり無観客は寂しい。数カ月延期してワクチン接種率を高めて(一部)有観客での開催はできなかったのだろうか。

【写真】競技開始前のロンドン五輪体操男子個人総合の会場の様子。。安い席で遠くて高い位置にあったが、競技場を隈なく見渡せた。かなり急だったので、高所恐怖症気味の私にとっては少し怖い席だった。早く着席したので、まだまだ空席が多かった。

【写真】競技後の表彰台。。近くの席の英国人と会話になったところ、日本人なので内村選手の金メダルが決まったときに祝福された。内村選手は「ロック歌手みたいでかっこいいわね」と英国人中年女性に大モテだった。

【写真】試合前の卓球台。。どの台を観るか決めた方が良かったかもしれない。一旦試合が始まると、4試合が同時進行して、球が左右に飛び交っていた。