サッカー | デンマーク1:2イングランド

2011年2月9日

デンマーク1:2イングランド

イングランドがようやく勝利。親善試合とはいえども、2012年欧州選手権に向けて、監督やチームにとっては朗報のはず。主力選手の多くが欠場していて、6人の交代枠を全て使ったことにより、これまであまり出場機会がなかった選手にも出場の機会が回った。

将来の有望なイングランド選手として期待されているのが MF Wilshere 選手。しかしこの試合で特に光ったのは18歳のデンマーク MF の Eriksen 選手だった。8分のデンマークの先制点は Eriksen 選手のクロスにヘッダーで合わせた Agger 選手のゴールだった。ほかにも Eriksen 選手はポストを直撃するシュートや前半終了間際に素晴らしい FK を放ったし、前半を通して Bendtner 選手との連繋も良かった。

イングランドの守備にはなにかしら脆さがあった。しかし先制を許した直後に同点としたのは良かったし、長い斜めのパスやサイドを変えるパスを巧く使ったのは、前に比べてかなり攻撃の型がよくなってきたことを物語ってるのかもしれない。ただイングランドには試合全体の流れを調整するボランチ型の選手がいない。もちろん絶対必要というわけではないが、守備陣の前の選手が攻撃的だとどうしても空間ができてしまう。攻撃しているときは良いかもしれないが、相手に球を奪われると危ないことになる。前半終了時は1:1で互角だった。

後半は選手交代があってか全般にイングランド優勢で、2点目をあげた。イングランドの方は選手が交代しても、チームにまとまりがあった。ただプレーの精度は例えば Rooney 選手や Lampard 選手がベンチに下がったためやや落ちた感があった。一方デンマークはかなりちぐはぐとなり、連繋がなくなり、精彩を欠いた。イングランド2点目はデンマーク・ハーフ内で Johnson 選手が球を奪い、パスを受けた Young 選手が落ち着いてシュートを決めた。

今日は他にも多くの親善試合があった。ドイツとイタリアは1:1の引き分け、フランスは10人となったブラジルに1:0で勝利して、オランダは3:1でオーストリアに勝った。またスペインは1:0でコロンビアに勝った。これらのヨーロッパ強豪国に比べるとイングランドはまだまだチーム全体のバランスが整っていないように見える。個々の能力という面では素晴らしい選手が揃っているが、全てのポジションに適材がいるかというとそうでもないように思える。