アイルランド | 謎のポーランド人運転手

2009年2月19日

ヨーロッパ統合が進む中、人やモノの移動が自由そして活発になってきている。ここ数年、旧共産圏の中東欧から多くの出稼ぎ労働者が西ヨーロッパで働いている。特に金融危機前までは景気が非常に良かったアイルランドには、多くのポーランド人が働き生活していた。

そのアイルランドで、非常にマナーの悪いポーランド人の運転手がいた。Prawo Jazdy 氏だ。速度違反や駐車違反を繰り返す常習犯だったが、一度も法廷に姿を現せず、有罪判決を受けたこともない。住所も毎回変わるし、乗っている車種も違う。結局50回以上も交通違反を犯していた。

そしてようやく御用となったのは、国際指名手配でも科学捜査班の努力でもなく、辞書のおかげ。交通違反を検挙した警察官は、提示された運転免許証に太字で書かれている Prawo を名、Jazdy を姓だと思い込んでいたのだが、実は prawo jazdy とはポーランド語で「運転免許証」のこと。捕まるはずもなかった⋯⋯。