映画短評 | Man on Wire

2009年8月2日

風邪か食べ過ぎかよくわからないが、あまり体調がよくなく、だらだらとテレビを観ていたら、公共放送局 BBC2 で2008年アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞受賞作『Man on Wire』が放映されていた。1974年にニューヨークの世界貿易センタービルの2棟間を綱渡りで空中遊歩した、フィリップ・プティ(Philippe Petit)と彼の仲間たちの話。当時の画像や映像と参加者のインタビューが中心となっている。

この映画は幾つかの物語とテーマが織り混ざっている。強い意志を持った人間が一途に夢を追いかける姿、違法行為を成し遂げるために緻密に計画するスリラーとサスペンス映画の要素、一大行為を成就したあとに来る別れという人間ドラマ、今はない世界貿易センタービルへの追慕、などなど。かなり印象に残った映画だった。