英語ノート | Chugger

2011年3月9日

英国で街を歩いていると、クリップボードを持ったやたら元気の良いお兄さんお姉さんに声をかけられることがある。丁寧であれば「ちょっとお時間頂けますか」と尋ねてくる。しかし、ときには行く手を塞ぐこともある。

この人たちは chugger と呼ばれる募金活動を行う人たち。それも硬貨ではなく、毎月口座自動振替で慈善団体に寄付する合意書への署名を求めている。ここ数年使われている単語で、慈善団体 charity と強盗を意味する mugger を合わせたもの。ノルマがあったり歩合制だったりするため、chugger は強引な手法で歩行者を止めて、延々と慈善団体について語り、相手が合意しなければまるで人でなしのようだと罪悪感を覚えさせ、ついには署名させるケースがあった。それで、このような造語ができた。

英国人の多くがこの強引な方法を嫌う。そのため、多くの歩行者は、chugger 達を無視したり、足早に去ったり、道路の反対側に移ったりする。それでも、慈善団体の評判が悪くなるかと思えばそうでもなく、今でも続いているということは、成果をあげているのだろう。