英語ノート

Detrain

数ヶ月前、アメリカ・カリフォルニア旅行時に Caltrain という列車に乗っていたとき、耳慣れない表現と出会った。それが detrain という単語。列車から降りるという意味で「降車する」あるいは「下車する」ということ。似たような表現に飛行機をから降りるで「降機する」という意味で使われる deplane がある。

オックスフォード英語辞典の英語版 (www.oxforddictionaries.com/definition/english/detrain) と米語版 (www.oxforddictionaries.com/definition/american_english/detrain) 両方に掲載されているが、これまで英国では聞いたことのない表現。毎日電車に乗っているわけではないので、実際には多用されているのかもしれないが、「お降りの際は⋯⋯」という意味の車内放送の場合、大抵動詞は leave のような気がする。つまり「お降りの際はお忘れ物のないようにご注意ください」は please ensure you take all of your belongings with you when leaving the train かそれに似た表現となっている。

少し話が逸れるが、日本語の「降車」と「下車」は違うように思う。「降車」は鉄道の場合であれば、客車から降りる行為を指す。一方「下車」は客車から降りることを指すが、また駅の改札を通りその鉄道の旅程の終わりあるいは中断することも意味する。例えば出発地Aから目的地Bに行くとき、C駅で乗り換える必要があるかもしれない。その場合、AからCまでの客車から降りて、CからBまでの客車に乗ることになる。乗り換えのために、客車から降りることは「降車」でもいいし、「下車」でもいいだろう。しかし、もしC駅の改札口を通って駅を出た場合は途中「下車」となり、「降車」とは言わないだろう。

降車あるいは下車するという意味では、鉄道やバスで alight が使われる時もある。例えば、使用されていないプラットホームで、乗客が降りてはいけない場合に do not alight here という表示がある。また、地下鉄やバスの車内放送では alight here for … という表現が用いられる。但しこれは⋯⋯の最寄り駅あるいは停留所というケースに使われている。そのため、列車から降りるという「降車する」の意味では leave が一般的。

まだ deplane という単語には違和感を覚えるし、もし detrain が英国の列車で頻繁に使われるようになったら、最初のうちは「かなり変だなあ」と思い戸惑うことだろう。