風邪日記

「ここ1ヶ月間何をしていたのか」と訊かれたら、「風邪を引いていた」と答えるだろう。ずっと風邪を引いていたわけではなく、10月の中旬頃から今まで3回だらだらと風邪を引いた。最初の2回の主な症状は頭痛と熱で、少々無理をして仕事をしたり、遠出をしたせいか、完治したと思った数日後、また体調を崩すということの繰り返しだった。

今回の風邪の症状に頭痛はなかったが、熱・倦怠感・喉の痛み・咳があり、特に鼻水がひどかった。1週間経ったが、まだ咳がある。最初の4日間、顔の上半分が熱っぽかったので、水分をしっかり補給しなければと思い、水や紅茶や緑茶や生姜湯をがぶがぶ飲んでいたのだが、全てが鼻水になって出てきたような気がする。鼻をかみすぎたのか、ちょっと鼻の周りの皮膚がひりひりしていた。

頭痛だと、コンピューターに向かって仕事をするのは、非常な苦痛。そこで無理をすると、余計に酷くなるので大変なのだが、今回は幸いにも頭痛はなかった。でも、怠さがあったので、集中力がすぐに途切れてしまい、後に文章を読み返すと通常であれば犯さないようなミスが多かったし、判断力もいつも以上に鈍くなっていた。しかし、自覚していたので、確認をより入念に行った。時間はいつもの倍近くかかったが、それは仕方がなかっただろう。

できれば自然治癒力に頼りたいところだが、症状が出て48時間ほど過ぎたら、薬を飲むようにしている。しかし、服用する薬も前回の風邪のときに使い切ってしまったので、買わなければならなかった。一人暮らしは気楽だが、このようなときは面倒。結構寒かったので、厚着をして出たのだが、どうも足元が覚束なかった。のろのろと歩いていたが、一歩々々に相当な労力を要した。歩くというのは「これほどの体力が必要だったのか」とやや驚くような発見。

買ったのはスーパーPBの総合感冒薬で Max Strength と謳われているもの。この悪い風邪には最強の薬で対抗しなければ⋯⋯。有効成分はパラセタモール・カフェイン・フェニレフリン。パラセタモールのみであれば1箱40ペンス以下、パラセタモールとカフェインだと1箱1ポンドを超え、このように3種の有効成分があると1箱£1.99。4〜6時間ごとに2錠服用してもよいところを6時間に1錠にして、2日経ったら、ようやく怠さがなくなって、体も思うように動くようになった。また、食事を作るのも面倒だったので、宅配のカレーを頼んだ。医食同源ではないが、風邪に対抗するには「一番辛いもの」が良いと思い、注文したところ、頼んだカレーは本当に辛く、頭と顔から汗が噴き出た。これは意外にも爽快だった。薬が効いたのか、カレーの香辛料が効いたのか、それとも自然治癒力なのか、症状は和らいだ。

追記:咳き込むようになったので、医者に診てもらったところ、気管支炎の気配はなく、肺にも異常がなかったので、根気よく待つしかないようだ。風邪がこれほど長引くとは⋯⋯またしても中年であることを実感した。