年末感なし

もう少しで1年が終わる。2021年は速く過ぎ去ったのか、それとも長い1年だったのか、どちらだろう。私の場合、その時の気分によって違う。不思議なのは時系列が歪んでいるというかあやふやになっているところ。2021年3月は遠い昔のように感じられるが、感覚として2020年3月の遠さとさほど変わりがない。おかしい。何が2020年に起きて何が2021年に起きたのか、時事問題やスポーツを題材にしたクイズだったら、さっと答えられないかもしれない。今年も結局新型コロナウイルス感染症を憂える期間が長く、同じような日が何日も続いた。2020年2月以来、私の現実世界は基本的に徒歩圏内に限られた。半径数キロメートルの世界。例外はやや状況が良くなった夏にバスに乗ってロンドンの都心部で友人と会ったのとワクチン接種の時に地下鉄に乗ったくらい。2020年は Twitter でニュースを追ったりしたが、現在利用しているSNSは Pinterest のみで、それも減少傾向にある。ラジオやポッドキャストを聴いたり電子書籍を読む時間が増えた。他には散歩やベランダに置いた餌台に来る野鳥の観察をしている程度。この期間を例えば語学の勉強にあてて有意義に使えたのではないかと自問すれば、何もせずただ無駄に歳を食ったという結論に至る。

クリスマスに七面鳥まるまる1羽を焼いて、連日昼と夜に七面鳥を食べている。年内には食べ終わるはず。大晦日に形だけになるが年越し蕎麦を茹でようか。おせちや雑煮を作る腕はないし材料もない。英国ではクリスマスから新年までが静かな期間で、新年を迎えたら2日からは通常通り。ただ2022年の場合、元旦が土曜日で1月2日が日曜日のため1月3日月曜日が振替休日になる。数日後のことだが、まだまだ先のように感じる。クリスマスも大きいを鳥を食べただけで、他にクリスマスらしいことはせず、家に留まり年末感がない。天気も冬らしくない。日本各地や米国西部で大雪が降ったが、ロンドンは暖冬。数日冷え込んだ夜があったが、今冬まだ暖房を必要していない。日中の最高気温が十数度で妙に生暖かく、ジャケットを着て歩くと汗をかく。ただ暖かいからと油断すると風邪を引くかもしれないので注意しなければ⋯⋯。

2022年はどんな年になるだろうか。2021年よりは良い年になることを願うしかない。昨年も似たようなことを願っていたような。