英語&ドイツ語ノート

摩天楼 | Skyscrapers & Wolkenkratzer

ちょっと古い話になるが、多くの国々では、花火を打ち上げて騒々しく新年を迎える。ドバイも例外ではないが、2015年12月31日の夜に63階建ての超高層ホテルで火災が発生して、そちらの方がニュースとなった。「超高層ビル」のことを英語では skyscraper と呼ぶが、ドイツ語では Wolkenkratzer という単語が使われる。英語の scraper とドイツ語の Kratzer は似たよう意味で、動詞であれば scrape と kratzen になる。差し詰め「引っ掻く」または「擦り落とす」という意味。ただ英語とドイツ語では何を「引っ掻く」かで差が出る。英語では sky が最初に付く skyscraper であるため「空を引っ掻くもの」だが、ドイツ語では Wolke で Wolkenkratzer は「雲を引っ掻くもの」ということになる。日本語の「摩天楼」も「天を摩する高楼」なので、「空」ということになるだろうか。さて、この空と雲の差から英語とドイツ語の差、そして英語を話す人とドイツ語を話す人の物事に関する考え方の差を読み取るのは無理だろうが、何となく面白い差。