またしてもヨーロッパの都市でテロ事件が発生した。今度はベルギーのブリュッセルで。標的となったブリュッセルの空港には何回か行ったことがあるし、爆破された地下鉄にも頻繁に乗ったことがある。知っている場所で、多くの人命が失われたというニュースに接すると、心が痛む。
大都市に住んでいる人であれば、ブリュッセルに行ったことがなくても、他人事とは思えないだろう。保安検査前の空港、そして公共交通機関である地下鉄は、多くの人にとって身近な存在。特に通勤通学などで、毎日利用する電車や地下鉄やバスがテロの標的になると戦慄せざるをえない。１９９５年に起きた地下鉄サリン事件、２００４年にマドリードで列車が爆破されたテロ事件、２００５年のロンドンで地下鉄とバスが標的となったテロ事件、そして２００４年と２０１０年のモスクワ地下鉄爆破テロなど、まさに無差別。
ここ最近トルコでは連続してテロ事件が発生しているし、フランス・パリで起きたテロ事件も記憶に新しい。これからテロとどう立ち向かい、どうすれば事前に阻止することができるのか、そして中長期的にテロの根源を断ち切ることができるのか、ヨーロッパの各国には大きな課題が待ち受けている。