カンボジア特別法廷・チャド飢饉

2010年5月26日

国連のニュースを配信する RSS フィードに登録していて、毎日のように多くのプレス・リリースが送られてくる。中には明るい話題もあるが、人道危機に関する記事が多数を占める。このフィードを読んでいると、いかに世界で知らないことが起きているかを実感する。何せ新聞にも載らないし、ニュースでも放映されないことが大多数。

送られてきたニュースのうち、目を引いたのが、カンボジア特別法廷とチャドが飢饉に瀕しているというニュース。

カンボジア特別法廷はクメール・ルージュ、つまり1970年代後半のポル・ポト期の犯罪について追及している。その法廷の維持のための資金が不足しているという。法で裁くことは過去の過ちを正す一つの方法であり、カンボジアの将来のためにも、国際社会からの支援を必要としている。

チャドでは旱魃などで、約200万人が饑餓の危機にあるという。2年続きの不作で、種や肥料や飼料を配付していたが、資金不足に悩まされている。次に蒔く分の種を食用に回したり、多くの家畜が死ぬようでは、農業畜産業はすぐには立ち直れない。今なら支援と自助努力でこの危機を乗り越えられるかもしれない。そのため、この時点に早急に支援を差し伸べることが大切だと思う。

カンボジアの不足分は2100万米ドル、そしてチャド支援に目下必要とされているのは980万米ドル。個人としては莫大な額だが、企業や国家や国際機関から見れば大した額ではない。もちろん無限に資金があるわけではないが、なんとかならないだろうか。