スウェーデン | 狼の駆除

2010年1月2日

童話の中の悪者役の定番といえば狼。実際は注意深く人を恐れ、人間を食べることは非常に稀らしいが、逆に人から恐れられている。駆除の対象となり、絶滅寸前までに追い詰められていたが、生態系の多様性を保つために、再び野生に放たれる動きが最近は主流になってきた。

しかし、頭数が増えてきて、家畜が食い殺されるなど、被害が増加しているため、スウェーデンは45年ぶりに狼猟を解禁した。現在スウェーデンに生息する狼はおよそ180〜220頭で、国会は最近、狼は最多で210頭に制限するように決めた。駆除されるのは計27頭で、あまりない機会に約1万人の狩猟家が参加するらしい。猟期は今日2010年1月2日から繁殖期にあたる2月15日まで。猟期が冬というのは、雪があれば足跡を追うことができるが、雪がなければ追跡は難しいという理由もあるらしい。

そして猟期初日の午前中、すでに数頭が撃たれたという。特に Dalarna 県では割り当てられた9頭がすでに狩られた可能性があるとして、現地時間14時、確認のため狩猟を中断した。

畜産家などは必要な対策だと主張するが、動物愛護団体や環境保護団体は狼猟を批判している。