東京電力「再臨界の可能性がゼロではない」

2011年3月16日

背筋が凍った。ただただ「怖い」の一言。この日、2011年3月16日は非常に長い日となりそうだ。

政府・東京電力はあらゆる手段を使い、4号機での再臨界を防ぐことに力を注ぐ必要がある。しかし「再臨界の可能性がゼロではない」と言うには、同時に4号機での再臨界を前提としたシナリオでの対応策を練らざるを得ないだろう。そして1〜3号機も予断を許さない。

これまでの東京電力の危機管理能力と情報を伝える力の決定的ともいえる欠落には呆れたが、多くの人命がかかるこの期に及んでも、正確で最新の情報が手に入らない状況が続いている。情報は記者会見などを通して不完全、そして細切れに流れている。もっともこれは新聞のウェブサイトを主な情報源としているせいかもしれないが。以下に記されている主なサイトを午前10時15分に確認したところ、一体福島第1原発4号機が実際にどのような状態にあるのか知る術がない。

原子力安全・保安院の緊急情報ホームページの最終更新は午前2時51分で、含まれている情報は15日午前11時現在のもの。ただ経済産業省のウェブサイトでは午前5:45分の火災発生の連絡を受けたという主旨のプレスリリースが発表されている。

東京電力のホームページには短いプレスリリースが掲載されているが、現状と対策についてはあまり触れていない。

そして首相官邸サイトにある東北地方太平洋沖地震への対応というページに掲載されている情報は16日0:00時現在のもの。福島第1原発に関する情報はモニタリングの測定値を除き、15日の13:00が最も新しい。

現場では東京電力の社員がまさに体を張って、命懸け、全力をもってできるかぎりのことはしているだろうが、それが伝わらない。それとも伝え(たく)ないのだろうか。50人態勢で本当に1〜6号機全てに目を配ることができるのだろうか。現在福島第1原発がどのような状況にあるのか、もう全て明らかにすべきだろう。そうでなければ、何か隠しているのか、それとも状況を全く把握していないのか、どちらかと疑われても仕方がないだろう。状況が分かっていないのであれば、どのようなシナリオを想定して対処しているのかを示すべき。そして国民に混乱なく伝わるよう、簡潔そして正確に状況と展望を描いた情報を一元化して発表すべきではないだろうか。

なんとか最悪の事態が回避されますよう、もはや祈ることしかできない。