ドイツ:連立の色々

ドイツの連邦や州議会では連立政権が常態。その連立を表現するのに、政党の色を良く使う。例えばキリスト教民主同盟・社会同盟と自由民主党の場合は schwarz-gelb つまり「黒黄」と言うように。

連邦レベルで見ればドイツは5政党制。2大政党に3小政党が議員を選出している。連邦や州議会で議席を得るには、比例票で5%以上得票する、または単純小選挙区で勝たないといけないし、全ての州で下記5政党が議員を選出しているわけでもないので、いろいろな連立が可能。

政党の色

黒 | schwarz | キリスト教民主同盟(CDU: Christlich Demokratische Union)とキリスト教社会同盟(CSU: Christlich-Soziale Union)でよく「同盟」こと Union と呼ばれる。キリスト教社会同盟はバイエルンのみで選挙に臨む、キリスト教民主同盟とは違う政党だが、連邦レベルではCDUと統一会派を組む。

赤 | rot | ドイツ社会民主党(SPD: Sozialdemokratische Partei Deutschlands)

黄 | gelb | 自由民主党(FDP: Freie Demokratische Partei)

緑 | grün | 同盟90/緑の党(Bündnis 90 / Die Grünen)は一般的に緑の党として知られる。同盟90は東ドイツ民主化に関ったグループ。

赤 | rot | 左翼党(Die Linke)は旧東ドイツのSED・PDSと西ドイツの左派WASGが合流した政党。連邦レベルでは、他の政党から連立相手とはされないが、議席を保有しているため、過半数形成を難しくする。社会民主党と同じ赤だが、濃いめの赤だったり、紫が使用され、分別されている。

実際に存在したり、可能性としてあげられる連立

大連立 | große Koalition | 2大政党のCDU/CSUとSPDの連立。

黒黄連立 | schwarz-gelb | CDU/CSUとFDPの連立。

赤緑連立 | rot-grün | SPDと緑の党の連立。

赤赤連立 | rot-rot | SPDと左翼党の連立。

黒緑連立 | schwarz-grün | CDU/CSUと緑の党の連立。

赤黄連立 | rot-gelb | SPDとFDPの連立。

信号連立 | Ampel-Koalition | SPDにFDPと緑の党の連立。信号の色が揃うから。

ジャマイカ連立 | Jamaika-Koalition | CDU/CSUとFDPと緑の党の連立。政党色がジャマイカ国旗と同じとなるから。

赤赤緑連立 | rot-rot-grün | SPDと左翼党と緑の党の連立。