ヨーロッパ | ネットと古本屋

2008年10月26日

日本では明日10月27日付の産經新聞に載っていた記事「当世古書店街事情:ネットと共存神田神保町」を興味深く読んだ。神保町とネットとの共存関係は、英国を始めとしたヨーロッパの古書店にも当てはまると思う。

数日前に古本屋は慈善団体が経営する店に古本市場を奪われていると書いたが、これは本市場の一片でしかない。古書店の店舗数は少なくなってきているが、専門書を中心に取り扱う古書店はインターネットをよく利用して利益をあげているようだ。これまで専門書を購買できたのは、来店できるあるいはカタログなどで在庫を常に把握していた限られた数の専門家だった。インターネットの普及により、買う者としては幅広く絶版本や希少本を探すことができるし、売る側としても買い手が増えることにより高く本を売れることとなる。必要なドイツ語の本をドイツやアメリカの古書店から取り寄せたこともある。便利であるが、やはり買い手売り手両者とも本の価値が分かっているので、決して安くない。