雪と地球温暖化

雪が降っている

一昨日から昨日にかけて、また雪が降って積もった。ロンドン郊外のこと。今年に入ってから、雪がこのように降るのは3回目だろうか。ここ数年、ほぼ毎年のように雪が降っている。しかし、その前まで、ロンドンでの積雪は珍しいことだった。雪といえば最近、北米東海岸で豪雪となり、日本の関東地方でも成人の日に大雪となった。これらは気候変動の表れなのかもしれない。つまり地球温暖化による気象現象の異常化ということ。「もし気温が上昇しているのであれば、なぜ雪が降るのか」という議論となりかねないが、地球規模で見れば、全体的に温度は上がっているが、風向きなどが微妙に変わり、これまであまり発生しなかった気象現象が起こると言われている。英国でもここ数年、旱魃になるかと思えば洪水になるというような天気があった。

人間は何十年も生きるということを自ら知っている動物だから、このようなことに関して概して鈍感のような気がする。例年より暑かろうが寒かろうが、日照りであろうが大雨であろうが、次の夏あるいは冬、次の雨季あるいは乾季まで待てばいい。そして適応できる。しかし多くの生物にとって、1年は非常に長く、寿命が1年に満たない場合が多い。ちょっとした温度や雨量や日照時間の変化が生死に直結する。人間にとっては、特に問題とはならない変化であっても、生態系に悪影響を及ぼす。そして、生態系は一旦どこかが崩れると、連鎖して崩れてしまうこともあるだろう。

海水面や平均気温の上昇は、中長期的な全人類共通の課題だが、短期的に心配されるのは、異常な気象現象による農作物の不作ではないだろうか。つまり突発的あるいは短期的な気象現象で、作物が被害を受けること。また、一部地域では、耕作可能面積の減少や砂漠化などがすでに起きているらしいし、今後どのように食糧を確保できるか、特に発展途上国や人口が増加している地域では、深刻な問題となりかねない。そのうち、栽培する作物を切り替えたり、畜産から穀物栽培へ転換する必要があるだろうが、もしその過渡期に世界の多くの地域で不作不漁が数年続けば、人類にとって一大危機となる。

当たり前だが、人類が滅亡したとしても地球は大丈夫だが、地球なしに人類は存在することはできない。でも、時として、そのことを忘れかけているようにも思えてしまう。