テニス | 線審

2010年1月31日

テニスには線審が存在する。人間の目視による判断なので、誤審もたまにはある。線審の判断は主審によって覆されることもあるが、一昔前までは審判の判断と立場はある意味絶対であり、選手が審判の判断に異議を唱えることはあまりなかったし、審判の判断を勝敗の理由にするのはスポーツの精神に反するという考えが主流だった。ジョン・マッケンロー選手は、テニスの強さという実力もあったが、あえてその審判の絶対性に反逆精神で応じたところが人気者となった理由の一つかもしれない。

審判がどちらかの選手に有利になるように故意に誤った判断を下すのを別とすれば、誤審はスポーツの中の運の一種と思われていた。しかし、テレビ放送のスローモーション再生で誤審かどうか確認することができ、また機械による測定で球の位置がそれこそミリメートル単位で測れるようになり、選手に異議申し立ての権利を与えるようになって、コートでの線審の立場は低下した。

数試合しか観ていないが、全豪オープンでの線審の誤審の多さには驚いた。試合の流れを変えるような誤審は取り返しがつかない。将来、機械が人間に取って代わって審判役を努めるようになるだろうか。

追記:それにしてもフェデラー強し⋯⋯。